暗殺の是非

安倍元首相が暗殺されたが、皆皆が言う通り、暴力には絶対反対、とは私は思わない。殺害の理由、および効果次第である。 今現在、私はプーチン暗殺を支持しているし、中共の犬とでも言うべきジャッキー・チェンを誰かが殺したとしても、まったく悔やむ気には…

国際社会と虐めのアナロジー

国際社会を、通常の主権国家の社会の枠内の見方を用いてアナロジーで捉えるのは、非常に危険だと思う。弱者や被害者側の「非」を言えば、「虐めやレイプ被害者を責める発想と同じだ」と激高する人たちである。 そもそも「虐めとレイプ被害者の応対上の非を指…

ゼレンスキー演説(日本)絶賛傾向について思うこと

内容はともかく、所謂、演説効果について、この演説の日本人の反応について考えてみる。 よほど外国人と深刻な論争で英語で対峙した経験が日本人の大部分には無いのだなと感じた。ゼレンスキー演説はかなり出来が悪い文章だ。同様の文章は、ある程度の文章の…

ゼレンスキー演説(日本)絶賛傾向について思うこと

内容はともかく、所謂、演説効果について、この演説の日本人の反応について考えてみる。 よほど外国人と深刻な論争で英語で対峙した経験が日本人の大部分には無いのだなと感じた。ゼレンスキー演説はかなり出来が悪い文章だ。同様の文章は、ある程度の文章の…

ウクライナ戦争について、ここまでの私見まとめ

僕は別にプーチンの肩を持つわけではないが、冷戦終結期のNATO不拡大の「約束」自体はあったと思っている。もちろん公文書や協定では残っていないだろうが、同時代を生きてきて、ここが疑われていることに驚く。 当時はNATO不拡大はむしろ常識であって、マス…

男の生き辛さと女の生き辛さ

女の生き辛さはは、基本的には身体的な制約から生じる「社会的不適合性」のために生じている。これはすなわち、「女だからこれをしてはならない」「女だからこれをしなければならない」と言うジェンダーの押し付けをゼロにする、つまり本来の語義的な意味で…

20年の休暇

最近の国際情勢を見ていれば、20年前、standpoint1989 の名前で、「小さな目で見る大きな世界」と言うブログをやっていた頃に言っていた通りになって来ていると思う。カッサンドラを気取るつもりは無いが、どうして頭の良い人たちが、構造を読めずに20年間を…

アフガン親米政権崩壊が告げた真の21世紀の開幕ベル

仙谷由人元官房長官が、自衛隊を指して暴力装置と評した時はかなり批判されたが(その用法自体は、社会科学では常識と言えるほど当たり前の用法である)、アフガン親米政権(ガニ政権)が崩壊し、タリバンがアフガンの首都カブールを陥落せしめた現状は、政…

コロナの春を生きる

私は働いている。 私のように、子供のいない世帯に属している者であれば(介護もしていない)、企業にとっては調整弁になることが多く、「お互い様」「助け合い」「ギヴアンドテイク」の名の下で、「一般的なまっとうな社会人」のフォローに回らされることが…

平田オリザ氏ら、小劇場系演劇人の発想の何が問題なのか

最初に言っておけば、私はそもそも演劇、特に産業として自立しているとは言えない小劇場系の演劇を表現芸術としてはさほど評価していないし、興味も無い。舞台演劇の定義を言えば、 ①劇場もしくはそれに準じる興行空間において、演じられる。 ②観客は着席す…

女王エリザベス2世のスピーチ

www.bbc.com チャーチルの演説になぞらえる向きもあるが。 彼女が言えるのは抽象的な話だけだとしても、余りにも精神論に偏っていて、いささかマスターベーションのきらいがある。 彼女の言う英国的なるものが事態を悪化させたとは思わないのだろうか。 王室…

大好物大河ドラマ「太平記」再放送決定

BSプレミアムで、大河ドラマの再放送枠があるが、2019年度は「葵~徳川三代」だった。2020年度は「太平記」と言う。 NHKは1984年から近現代物と称し、「山河燃ゆ」「春の波涛」「いのち」と近現代大河を放送した。今から見れば、それぞれにかなり完成度が高…

山下達郎に聞いてみたいこと

headlines.yahoo.co.jp 2019年年末の紅白で、AI美空ひばりが登場した件について、山下達郎が「あれは冒涜です」とバッサリ。 まあ、山下達郎ならばそう言うだろうなと思う。1953年生まれ、東京で一人っ子として育った彼は、進学校に通いながらも、海のものと…

女性の同調圧力

IQの上下が、男性が上にも下にもまんべんなく分布しているのに対して、女性が中央値に固まっている(天才もいないが馬鹿もいない)ことから何が読み解けるだろうか。 これは男性の分布が広いと言うよりは女性の分布が狭いと捉えるべきで、進化論的に言うので…

ネット右翼ってなんなんだろう? 大きな物語ってなんなんだろう?

SMAPの中では、僕は吾郎ちゃんが一番好きで、と言うか、俳優としては一番上手い人だろうと思っているのだが、最近、NHKの番組で、稲垣吾郎が、ナショナリズムに関する読書討論会を仕切っていて、その言説に右翼の百田尚樹が噛みついたと言うことがあった。 …

声優にとってのギフト

こちらの記事。 toyokeizai.net 大塚さんのご意見にあんまり納得できない。と言うか、読者の大半の解釈と、ここで言っている大塚さんの言っている「いい声に拘る」と言うことには違いがあるんじゃないかと感じる。 丹波哲郎は演技者としては「ずぼら」なこと…

鎌倉時代版アウトレイジ~悪い奴しかいない

来年の大河ドラマは渋沢栄一を扱う「青天を衝け」だが、再来年は三谷幸喜脚本で「鎌倉殿の13人」が放送されることが発表された。 平安時代末期から鎌倉時代初期、いわゆる源平争覇の時代は、これまで「源義経」「新・平家物語」「草燃える」「炎立つ(第三部…

いつのまにかはてなブログ

はっきりとは記憶していないのだが、私がブログを始めたのは、2002年か2003年、当時はブログサービスとしては主流派だったココログで、standpoint1989の名前で書いた、主に国際政治関係の話を世界史から敷衍して事情を遡って書くブログだった。 ココログを選…

ハリー王子の爵位、称号について

メーガン妃との結婚を機に、ハリー王子にウェセックス公位が叙爵されることになった。 王族に公爵位が与えられることを王族公爵と言うが、この公爵位そのものは、他の公爵位と違いはない。子々孫々に世襲されてゆく。 それならば、代々、英国の王子たちがこ…

大国の限界

新たに大国が勃興する場合は、大抵の場合はその時点での地理的な辺境から勃興することが多い。国の成り立ちから連邦制の性格が強かったドイツにおいて、ウィーン、ベルリンという二大首都が、いずれも「辺境伯爵領」から発展していることは理由がないことで…

外交の目的

外交のそもそもの目的は「不確実性」を減少させることにあると思う。究極的には平和の構築に目的があると言えるが、平和主義が却ってエントロピーを増大せしめる場合があるのは、ネヴィル・チェンバレンの路線が失敗した史実を例にしても言えると思う。 ヒト…

最近の将棋界に思うこと

渡辺明棋王(九段、一世永世竜王)がA級から陥落した。実力的にはA級もB級1組も大差ない、23人の中で豊島八段と羽生竜王が別格、後は入れ替わる可能性が常にあると思っている。だから棋力から言えば、渡辺棋王はそこまで悲観することもないとは思うのだが…

蓮舫民主党代表の国籍問題に関する私見

そもそも蓮舫は、母親は日本国籍であって、父親がいわゆる台湾籍、父母両系主義の現在の国籍法であれば、無条件に「生まれながらの日本人」であって、彼女が出生時点で日本国籍を得られなかったのは極めて男女差別的で、法の下の平等に反する疑いの強い男系…

納豆もなかの思い出

小4の口に給食押し込み、嘔吐させる 50代教諭 富山 - 朝日新聞デジタル この話を聞いて思い出したのが納豆もなか。 僕は食べ物に関しては好き嫌いが無いというか、子供の頃を思い出しても「特に好きではないが食えないわけではない」レベルがせいぜいだっ…

三浦九段冤罪事件についての私の考えのまとめ

http://h.hatena.ne.jp/deztecjp/228182215462618911 こちらの記事で言及されたので返答と言う形で、私見を述べます。 まず、 ・疑念を持つこと ・その疑念に根拠があるかと言うこと ・それをしかるべき機関に裁定を委ねるということ ・しかるべき機関に圧力…

佐藤康光、日本将棋連盟新会長就任を受けて

つい、佐藤モテ光、と書いてしまいそうだが、三浦九段の、冤罪事件、と言っていいだろう、この事件の余波を受けてモテ光丸は嵐の船出となった。どれほどの労力を割かなければならないのか、まさに火中の栗を拾ったという感じであり、今期の順位戦の成績が芳…

2016年アメリカ大統領選挙結果考

まず大前提とするべきなのは、今年が共和党にとっては奪還年にあたるということだ。第2次大戦後、民主・共和両党は基本的には規則正しく8年交代で政権を担当してきた。この流れが乱れたのはいずれもレーガン絡みで、1980年、民主党の再選年であるにもかかわ…

高畑裕太が犯した性犯罪について思うこと

あー、やっちゃったか、というのが周囲の正直な感想だと思う。いつかやりかねないと思ってた、と。 純粋と言えば純粋なんだろうけど、どこか善悪の判断が弱いような、善悪の基準を持っていないような、そういう危うさが彼にはあった。それを愛嬌だけで乗り切…

誰だ鳥越俊太郎を擁立したのは?

私は鳥越さんを有能だと思ったことが一度もないので、鳥越さんを擁立しようと思った人が野党上層部にいると言うことの方が、2016年東京都知事選鳥越俊太郎候補の数々の失態よりも問題だと思う。保守分裂もあって、宇都宮氏でまとまっていればおそらく野党は…

立法府の長

安倍首相が自分は立法府の長だ、と発言したことについて、当然、批判が出ている。制度的には彼は行政府の長ではあっても立法府の長ではないのだから、当然ではある。 ただ、議院内閣制にあって、内閣総理大臣が内閣総理大臣として行政府を掌握し、与党党首と…