不偏不党とは何か

公共放送【だからこそ】ウヨクではなく、左寄りになる義務がある(BBCやCBCを見よ!) - むじな@台湾よろず批評ブログ
「左寄りになる義務」なんてありません。ここで挙げられている国々では、当然のことながら左翼政権の時代もあったわけで、英国では既に労働党政権が12年を越えて政権を担当しているわけである。では、そういう状況時に少数派の意見をすくいあげるために、国営もしくは公営放送局が右寄りになるかというとそういうこともないわけで、放送局はバランサーではなく、そういう役割も期待されていないのである。
不偏不党とは、ふたつの対立する意見の中間と言う意味ではなく、両論併記は単に分かりやすい手法というだけのことであって義務でもない。
NHKの政治討論番組などを見れば分かるだろうが、各党代表が一同に揃う時、発言時間はほぼ議席に比例するように配慮されている。単なる意見の対立の場合、極端な少数意見を多数意見と同等に扱うのは不偏不党ではない。
仮に、民主主義国家において、公共放送(含む国営)がリベラルになりやすいのだとすれば、それがそもそも多数の意思、憲法に由来する価値判断であるからだろう。
憲法憲法に反対する自由も認めているわけだが、そうしたメタな自由に加担するのは公共放送の分を超えた行き過ぎであると思う。これが政府=憲法ではない以上、政府の政策と対立する論調になることはあり得る。その場合、その論拠は憲法であり、科学的な統計に基づいた議論が進められるべきだろう。それが不偏不党ということだ。