2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧

岡田外相と天皇を巡るデマ

国会の開会で、天皇陛下のお気持ちが込められるよう、配慮した方がいいのでは、と岡田外相が述べた件については、ご当人からエクスキュースが出ているようだ。 それを読めば、やはりこの人らしく、原理主義的な思考をしている。 天皇の国会開会宣言は国事行…

アメリカの国益考

ベストセラーになった「銃・病原菌・鉄」の中で、ジャレッド・ダイアモンドは、大航海時代以後のヨーロッパ世界の優位性の理由を中国と比較して、その政治的多様性に求めている。 その本を読む以前から、私もまた同じような考えを持っていて、あの本に書かれ…

沈まぬ太陽に描かれた「国航」の労組問題について

沈まぬ太陽について4回目の記事だが、反応等について。 前回の記事にid:Ez-style氏が “仮にそれが事実であったとしても、労使交渉とはそういうものであって、それが労働組合委員長の正しい姿であろう。” そうなんだ。労組って鬼畜の集まりなんやね とのコメ…

ヴェルサイユの菊

現在、NHKで人形劇が放送中の「三銃士」だが、あれに登場する王妃アンヌが、ルイ14世の母にあたる。 ブルボン朝創設以来、フランス王権はむしろ弱体化していて、ルイ14世は少年期にフロンドの乱で逃げ惑う屈辱を経験している。群雄割拠化する貴族の力をいか…

「沈まぬ太陽」の手法について

池田信夫氏が、“「沈まぬ太陽」は100%フィクション”と題した記事をお書きになっておられる。笑うべきだろう。 そもそも「沈まぬ太陽」は小説であって、ドキュメンタリーではない。小倉寛太郎氏の話ではなく恩地元の話である。そういう意味では「100%フィク…

「沈まぬ太陽」と日航の体質

映画「沈まぬ太陽」を昨日、観て来た。 3時間半はいかにも長丁場であるし、映画作品としてどうかと言われれば不満な部分は多々ある。ただ、こういうかたちで、こういう脚本で映画化されることに、意味があると思うし、この作品は「こうでなければならなかっ…

カトリックの復権?

宗教のことは全然フォローしていなかったら、はてなブックマーク経由で、聖公会が大揺れなのを知る。 http://www.guardian.co.uk/commentisfree/andrewbrown/2009/oct/20/religion-catholicism BBC NEWS で検索して関連記事を読む。 http://search.bbc.co.uk…

少子化対策の非人道性

私の思想信条を大雑把に言い表すならば、リバタリアニズム思想が最も近い。ただし経済政策的にはすでにリバタリアンとは言えないと自覚している。 自由を巡る問題では、わりあい徹底したウルトラで、そういう立場から言えば、少子化対策には、法の下の平等を…

ポリティカル・コンパスで見る政治思想の立ち位置

政治家をどの位置に置くかも、しょせんは主観ではあるのだが、敢えてそれをしてみようと思う。 アメリカ> アメリカの歴代大統領(FDR以後)をポリティカル・コンパスに位置づけてみた。リバタリアニズムの大統領がいないことが分かる。一般に、レーガンはリ…

駝鳥化する保守

進化生物学の有名な仮説に「赤の女王仮説」と言うものがあります。内容は大雑把に言えば、生き残るためには変化しなければならないと言うものです。 私はこの仮説について考えるたび、アイザック・アシモフが創作したスペーサーと呼ばれる長命人種の運命につ…

天は人の上に人を作らず

米南部、異人種間の結婚認めず 「差別」と反発 米南部ルイジアナ州で、白人と黒人のカップルから結婚証明書の発行を求められた治安判事が「異人種間の結婚では子どもが不幸になる」として証明書発行を拒否し「時代錯誤の人種差別だ」などと物議を醸している…

憎悪を基盤に置く保守主義

日本の「保守」は社会主義 - 田中良紹の「国会探検」 日本の自民党と民主党との間に英国の保守党と労働党や米国の共和党と民主党のような違いを作れるかと言えば難しいと私は思う。なぜなら日本の「保守」は戦前から一貫して「社会主義的経済政策」を推進し…

ビル・クリントンの対日外交

最近、1995年のAPEC大阪会合に当時のクリントン米大統領が欠席した経緯、及びその事後が明らかになった。 1995(平成7)年11月に大阪で開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)非公式首脳会合を欠席したクリントン米大統領(当時)が、埋め合わ…

法律違反?

法律を知らないリゴリスト - 玄倉川の岸辺 私もこの件で、「法律違反」だの「憲法違反」だのと言う人たちを見て、ほとほと呆れてしまった一人である。 玄倉川さんはお優しいから「少し落ち着いてほしい」と呼びかけていらっしゃるが(つまり、ある種のそそっ…

兵隊さんは無学で寡黙であればいい

在特会の面々に低学歴者が多いことなどを鑑みて、鼻持ちならない言い方をすればある種のノブレス・オブリージュとして、知識人はそれでも民衆の心情に配慮をして説得を試みなければならない、と私は言ってきたのだが、これは自分自身にも言い聞かせてきたこ…

見捨てられるアメリカ

ブッシュ政権で膨らんだアメリカの財政赤字は、それ以前の国債発行量に匹敵するほどの新規国債をブッシュ政権一代で発行することによって賄われている。 政府・日銀による米国債保有高は急増した後、その後、微減に転じているが、この間、米国債の最大の購入…

Chrome は確かに速い

ブラウザはいろいろ試して使ってみたけれど、最近はメインは Chrome を使っている。アドオンのソフトを使いたい時だけ、Firefox で、IE はほとんど使わなくなった。 Opera や Safari は私の環境では安定性に問題がある。 ブラウザはやっぱり速くてなんぼだと…

オーストラリアの外交政策

オーストラリアはアイデンティティの危機に直面しているのではないかと思う。今後の動きが「面白い」国のひとつだ。 外交政策もそれに応じて、かなり基本的なレベルで二転三転している。 オーストラリアの特徴を整理して考えてみよう。 侵略によって築かれた…

一票の格差

一票の格差4.86倍合憲でも「大きな不平等」 最高裁 - asahi.com 「一票の格差」が最大で4.86倍だった07年夏の参院選をめぐり、首都圏の弁護士らが選挙無効を求めた二つの訴訟の上告審判決が30日、あった。最高裁大法廷(裁判長・竹崎博允長官)…