政権交代の夏へ

麻生首相が解散を決意し、8月30日投開票の見通しとなった。
放っておいてもその一月後には任期満了総選挙となるのだからわざわざ解散をする意味があるのか疑問だが、この期に及んで「麻生おろし」を封じるためには、少しでも選挙が早い方がいいのだろう。
もともと、小泉内閣が成立する前までは自民党の退潮ははっきりとしており、小泉純一郎なる「ミュール」がいなければ政権交代はもっと早く実現していただろう。
そういう意味では自民党はさすがにしぶとい。しかしそれもそろそろ限界に来ている。
小泉後、安倍・福田・麻生と「人気者」を使い潰し、このうえ更に看板を変えれば、復興の指導者を蕩尽するだけのことである。
小池百合子舛添要一は将来のために温存しておかなければならない。
先日の都議選の結果も、麻生首相がどうだというより、とにかく政権交代をなして、古いしがらみを一度断ち切ろうという意思が有権者にあったからで、誰が首相でも自民党にとっては厳しい戦いになっていただろう。
鳩山由紀夫「次期首相」の献金スキャンダルはいよいよ厳しいものになってきている。小沢一郎前代表の辞任を受けて選出された代表であるだけに、ここで鳩山氏を交代させるという選択も民主党には選びがたいだろうが、仮に政権を獲得したところで、一気に「政権与党のスキャンダル化」するのは目に見えている。短命に終わるだろう鳩山内閣を出現させるよりは、日本のためを考えれば、鳩山氏はここ数週間のうちに進退を決断した方がいい。
私としては岡田克也は推せないので、菅直人がベターだと思う。
鳩山代表が政権を作った場合、来夏の参議院選挙で早々に自民党過半数を回復することになるだろう。現在の与野党を逆にしての「ねじれ国会」の再現であるが、参議院の存在の問題をあぶりだすためにはそれもまた良しである。