自民党が国を滅ぼす

http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20100212/212656/
野田聖子代議士は、郵政民営化とその後のごたごたでの動きが筋が通っていないにもほどがあり、自民党を敗北させる一因を作ったと私は見ている。しかしそれはそれとして、グランドデザインの構想力では私も実力を認めていて、いわゆる自民党にあまたいた総理候補の中ではかなり上等な部類であると思う。
リンク先の記事で彼女が述べていることには一言一句同意であり、つねづね私も述べてきたことだ。
少子化政策は国家の根幹を左右する最重要問題であり、その効果的な実施を阻害してきたのは保守派、自由民主党とその価値観であって、この国を滅ぼすのは保守であると。
好みや信念やらイデオロギーやら一度すべて捨ててしまえばいいのである。単純に効果と費用だけでまずは事象を眺めてみればいいのだ。
欧州で比較的出生率が持ち直してきたのは、家族のかたちまで変えてきたからで、「社会の責任」と「個人の都合(わがまま)」の境界自体を組み替えてきたからである。
現状の家族制度に満足している人たちからすれば、それをいじることになればとんでもないとなるのは当然だが、その結果ずるずると少子化が進行するのを座視してしまった。
要は、あんたは自分の好みと国家の生き死にのどちらを優先させるんだ?ということである。
少子化の進行を座視してきた保守派、家族の絆を訴える保守派が愛国者を気取るなど、悪い冗談だと言うしかない。
まずは優先すべきなのは国民の保護、そして保護主体としての国家の保全である。
こういうことはスト破りと同じで、民間に任せていても駄目で包括的に規制をかけなければならない。
女より男を、残業しない者よりもする者を、子を産む者よりも子を産まない者を、家庭に力を割く者よりも家庭を持たない者を雇ったほうが企業にとっては有利なのは目に見えているから、包括的かつ実効のある規制なしではスト破りのインセンティヴを強めるばかりである。
過労死が問題になった時に「日本人は働き者だ」とか、家族の多様性が求められている時に「おかあさ〜ん」と叫んで情緒的に訴えたような者たちこそ、亡国の徒と呼ばれるべきである。