小選挙区議席の削減を

衆議院の定数のうち、だいたい150議席程度は政権交代を可能ならしめるため、揺れ動いた方がいい、それ以外は安定していた方がいいと書いた。現在の選挙制度では、小選挙区が主で比例区が従の関係にあるが、これを逆にした方がいいのではないだろうか。
定数480のうち小選挙区が150、残りを比例とした場合、今回の選挙ではどのような結果になるのか。
集計を簡単にするため、各党の小選挙区の獲得議席は総数300から総数150に比例して縮小させる、比例区は今回各党が比例区で獲得した議席を総数180から総数330に比例して拡大させた。小選挙区で端数が出た場合、そもそも大政党が有利な小選挙区制で小政党が議席を獲得しているとすればそれはその候補が相当に強いのであって、その強さを重視するという意味から、上位の政党から下位の政党へ端数を振り分けた。比例区の端数は、正の数を合計して全議席数から除いた端数を出し、残存議席を端数の大きい順に振り分けた。
結果が以下のとおりである。

[小選挙区]
自民118
民主13
公明4
維新7
未来1
みんな2
社民1
国民1
無所属3
[比例区]
自民104
民主55
公明40
維新73
未来13
みんな26
共産15
社民2
大地2
[合算]()内は実際の獲得議席
自民222(294)24.4%減
民主68(57)19.3%増
公明44(31)41.9%増
維新80(54)48.1%増
未来14(9)55.5%増
みんな28(18)55.5%増
共産15(8)87.5%増
社民3(2)50%増
大地3(1)200%増
国民1(1)
無所属3

比例区議席を得ていない国民新党を除いて、比例区重視に切り替えた場合、自民党以外は議席を伸ばしている。民主党もここでは、比例区重視の方が増えているがそれでも70議席に達していないことから、逆風がすさまじく、また、現状と19.3%しか違わないことから、小選挙区制の方がどちらかというと有利、少なくとも不利ではない政党とは言える。
現状の選挙制度は自民・民主に有利であり、共産、大地は極端にその割を食ったと言えるだろう。
大体この、比例に比重を置いた議席分布は55年体制の頃に近似していて、より妥当なのではないだろうか。
今回、自民党に強い支持があったわけではなかった。自民党が勝ったというよりも民主党が負けたのである。
その程度の弱い理由であっても小選挙区が150議席もあれば政権交代は可能なのである。
小選挙区制の唯一の有利さが政権交代を可能ならしめることであるのだから、150議席、全体の31%もあれば目的は達せられるのだ。