The King's Speech

ところで、「英国王のスピーチ」の原題は"The King's Speech"である。これを"King's Speech"として紹介している人が多々いらっしゃるようだ。
表題においては、冠詞は省略されることが多い。しかしこの作品ではわざわざ"The King's Speech"と定冠詞を残しているので、そこに意味があるはずだ。定冠詞を残しておくべき何かしらの意図があるのだから、勝手に省略してはいけない。
普通に考えれば、スピーチを限定しているのであって、作品中でもいくつかジョージ6世は演説を行っている。そうした諸々の、日常業務の演説ではなくて、「例のあのスピーチ」、具体的には宣戦布告宣言を指している。