皇統の存続のために今やっておくべきこと

皇室典範改正の各試案の長所・短所を比較してみる。

<<現状維持案>>
長所
・なにもしなくていい
・誰も責任を取らなくていい
・誰も矢面に立たなくていい
・とりあえず平和
短所
・順当に行けば悠仁親王が即位する頃には皇室には他にだれもいない
悠仁親王妃にかかるプレッシャーってものすごいよね
・それで男子が生まれなかったら断絶しちゃうよね

<<長子相続案(小泉内閣案)>>
長所
皇位継承権者がこれまでの少なくとも2倍に!
・直系相続が守られる
短所
・弟がいるのに姉が家督を継ぐのは国民の慣習上馴染まない
・理論上、万世一系ではなくなる
愛子様に継承権が発生するのは良いとして、では、紀宮様は?昭和天皇内親王がたとその子孫は、三笠宮系よりも皇位継承権が優先するのか?
・既に民間に下った内親王/女王に継承権が発生しないとして、紀宮様よりも三笠宮系の女王がたが皇位継承権が上位になるっておかしくない?
・民間人の皇室のご子孫たちって、確実に皇族の子孫であると言い切れるのでしょうか?DNA検査でもする?

<<英国式案(直系、男系、男子、年長の順で継承)>>
長所
・私が推している案がこれだ
・直系で男子がいない時のみ女系、女子が継承するので、基本、男系男子が優遇される
短所
・「小泉内閣案」と同様
ジェンダーフリー的に難点あり

<<旧皇族復帰案>>
長所
・これまでの継承原則を守ったうえで、継承者を増やせる
短所
・本当に天皇家の子孫なの?途中で替え玉とか入ってない?
・現在の皇統と分かれたのが南北朝期と余りにも遠すぎる
・たとえば久邇宮家は竹田宮家よりも継承権が上位なわけだが、久邇宮家の人は皇族復帰を拒否して、竹田宮家の人は同意したとしよう。次世代以後、皇位の正統性において問題が生じるのではないか。
・江戸時代に臣籍降下した親王の家系(徳大寺家、住友家など)の方が現在の皇室に男系で近い。皇位の正統性上、問題がある。

こうして見ると一長一短、しかもその一短が無視できないくらい致命的だ。
様々な案があるが、実際のところおそらく、「このままなにもしない」が一番有力だ。何故ならば、女系や女帝による継承を認める案が成立すれば、それは現在では「悠仁親王に換えて愛子内親王を将来の天皇にする」ことになるからだ。
そういう判断はそれこそ天皇陛下ご自身が国民に明らかにした上でなされるのでなければ不可能で、とうてい臣下の分際を越えている。
そして悠仁親王がいらっしゃるのであればともかくも当面の継承危機はないので、敢えて問題が多い旧皇族復帰を進める動機に欠ける。
こういう事情を踏まえれば、おそらくこのまま、将来的には皇太子殿下-秋篠宮文仁親王-悠仁親王のラインで継承されることになるだろう。


チグリスとユーフラテスのように、遠い将来、悠仁親王のみが皇室に残されるのはほぼ確定したも同然だが、その時のために今やれること、やっておくべきことがある。
それは将来の皇后候補の早期の選定だ。
身もふたもないことを言う。このまま状況を放置せざるを得ないのであれば、悠仁親王には可能な限り早期に結婚し、男子を望める限り多数もうけてもらわなければならない。
皇太子殿下のように30過ぎて結婚するのでは遅すぎる。
それよりも大事なのがお相手の選定だ。
秋篠宮殿下や、皇太子殿下のようにある程度、自主性に任せていては、このご時勢、婚期が遅れるばかりであろうし、まして女性には出産可能年齢がある。
大雑把におおよそ30年としても、後半15年は妊娠確率が極端に低下する。
悠仁親王が18歳に達した時点で速やかに、ほぼ同年齢の女性と結婚するのが望ましい。
出産可能年齢をなるべく長くとるためには、年長でも20歳前後の女性、しかも多産系の女性でなければならない。
ただ子を産むだけではなく、将来の皇后となる人なのだから、人品、教養も第一級の人でなければならない。
そういう女性がそうそう都合よくでてくるわけがない。
あらかじめプロデュースしておくべきである。
非道極まりないことを言っているのは承知しているが、このまま問題を放置するということは、そういう非道をしなければ危機を乗り越えられないということなのだ。
諸般の情勢でこの道を行かなければならないならば、非道をする責任は宮内庁にあろう(そして宮内庁を擁する政府、政府を選ぶ国民)。
この対策は、もしまだやっていないならば、明日からでもやっておかなければならないことだ。