張本勲さんと江川紹子さん

http://plaza.rakuten.co.jp/tigers31/diary/201006180000/
これについて言えば別に張本さんがそう無体なことを言っているとは思えない。
「あいつを出すならば俺は出ない」
のどこに問題があるのだろうか。芸能人は「嫌な奴と共演しなければならない義務」でも負っているのだろうか。
タレントが番組に要望を伝え、番組側がタレントの価値を勘案した結果、そのように決定されたというだけの話だ。
この番組においては張本さんの商品としての競争力が江川さんよりも勝っているというだけの話である。


張本さんの「渇」に理屈など誰も期待していないだろう。あの無茶苦茶な暴論を番組ぐるみで興行としてやっているということである。江川さんが発したと言う「エーッ」という驚きは、自分も興行者の側であるという点において鈍感である。


いくら著名人相手、B層対象のテレビとは言え、あんな無茶苦茶な暴論を許しておいていいのかという議論もあり得るだろう。これまでの「渇」においてもおそらく厳密に言えば名誉毀損になり得る事例はあったはずで、免許事業である放送において、いかがなものかという意見は成立し得る。
しかし江川さんはこの視点から、張本さんの論を批判したわけではない。今回は彼女が岩隈投手のファンだから「つい」声を発しただけのことであり、興行側の一員として、他のケースでは黙っていたわけである。
張本さんの怒りは「興行の一員としての自覚があるのか」というところにあると思われ、突き詰めればお前だってこの番組からカネを貰っているじゃないかえらそうに、ということである。
この興行自体を是とするならば、私は張本さんの怒りがもっともだと思う。
無茶苦茶な暴論を容認してカネを得ているという点においてはジャーナリストとしては難点であろうし、興行の邪魔をしていると言う点では興行の一員としては失格である。


張本さんの名物コーナーは何年も続いていること、この番組がそういう番組であることは周知であること、江川さんのレギュラー出演も何年にもなること、以上のようなことを踏まえれば、どのような意味においても江川さんはプロフェッショナルとして失格だと思う。