城内実氏と眞鍋かをり氏の件

以下、経緯の説明として、
1.城内実氏が選挙用ポスターに眞鍋かをり氏の肖像と応援メッセージを使用
2.眞鍋かをり氏が自身のブログで無断使用されたこと、また特定の政治家を応援していないこと(従って応援メッセージは他人による創作であること)を明言。
3.城内実氏は眞鍋かをり氏の所属事務所の許諾を得ていると説明、ポスターの使用を続行。
4.両者を仲介したというイベント会社社長が自身の手違いで齟齬が生じたと説明、両者に謝罪。
5.城内実氏、眞鍋かをり氏の肖像を使用したポスターを撤去、但し、自身の責任は否定。
6.眞鍋かをり氏の所属事務所社長、使用許諾を与えたことがないことを明言。
となっている。
こうして事実を抜き出してみれば、一番ありそうなのは、仲介したというイベント会社社長が適当なことを両者に言ったのではないかということだが、そもそも政治家個人への応援・支援を、芸能プロダクションが介在するものなのか。
争点とすべきなのはそこではないかと思う。
城内実氏の弁明を聞く限り、直接、眞鍋かをり氏とコンタクトを取ったわけではなく、「芸能人としての業務を取り仕切る所属事務所の許諾を得ている」と説明するにとどまっている。
この説明をそのまま受け取るならば、少なくとも眞鍋かをり氏はこの場合、芸能人の業務として城内氏を「応援」していることになり、眞鍋かをり氏個人の思想信条とは何の関係もなく、業務としてこなしているということになる。
それを彼女個人の思想信条から生じる共感から支援を得られているかのように有権者に言うこと自体、ある種の詐称ではないか。
彼女個人の思想信条のみを重視するならば、彼女の所属事務所には城内氏は何の関係もないはずで、事務所の許諾云々はまったく関係ない話である。子供じみた言い訳以前の話、これが言い訳として通用すると考えるメンタリティ自体、有権者を愚弄しているとしか言いようがない。
城内氏の言い訳は、要は、芸能人の支援をカネなりコネで買った、と言っているのと同然であって、カネで買ったものをそうではないように見せかけて有権者に提示する行為自体、政治家としていかがなものか。
ぶれるぶれないの話でもない。仮にぶれていないのだとしても、ぶれていない元々の姿がかくも幼稚で杜撰なものであるならば、この人はいかなる理由があって、そのような幼稚な人物が国政に携わることが国益に適うと主張できるのだろうか。


そうは言っても、おそらく城内氏は当選するだろう。私はこの人は日本の国益をいずれ大きく棄損する人だと見ている。当選しないことを一番強く望んでいる人でもある。
しかしながら各種の調査では、この人の当選確率は高く、この人に較べたら片山さつき氏の当選を強く望むのだが、おそらく城内氏が当選するだろう。
何もそれほど親しくもない芸能人の支援など当選のためには必要もなかったのに、余計なことをして、わざわざ要らざる失態を晒した。こういうところがいずれこの人がこの国を巻き込んでやらかすであろう「そそっかしさ」の表れであり、この人にはいつもこの種の危うさがつきまとう。
ある程度、自分の性格とこれまでの来し方、要所要所での選択を自分で振り返れば、この人が真に国を思うのであれば、どうして日本をかようなそそっかっしい人に托せるのかと思うはずだから、しょせん氏の国を思う気持ちとやらもその程度ということだ。
せめて右翼であってくれればよかったものを。